ロッテホールディングス定時株主総会のご報告⑦
株主提案(定款変更議案)の提案理由について
2021.09.07

6月26日に開催されたロッテホールディングスの定時株主総会のご報告その7です。

 

前回のブログに続いて、私自身が株主総会の場で提案株主として株主提案の理由を説明しました。その内容の一部をご紹介します。今回は、2つ目の株主提案である定款変更議案についてです。

 

有罪判決を受けた人物を取締役候補の欠格者とする定款変更議案の提案理由について

第5号議案では、ロッテホールディングスの定款に、国内外の法令の規定に違反し、禁固以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者を、刑の執行猶予中の者を含めて、取締役の欠格者とする内容の規定を新設する旨の定款変更議案を提案させていただいております。

 

法令遵守は全ての企業が企業活動を行う上での当然の前提ではありますが、ロッテグループの行動憲章にも、2.(1)で「すべての法令・規定を遵守します。」と定められ、7で「国際ルールや現地の法律を遵守する」と定められているとおり、グローバルに企業活動を行うロッテグループにおいては、各国における社会的信用を維持するために、他の企業よりも更に徹底した法令遵守が求められます。

 

ロッテグループの頂点に位置するロッテホールディングスの取締役としてもそのような順法精神は最低限持ち合わせておくべき資質です。したがって、自ら国内外の法令に違反し、禁固刑以上の刑に処せられるという重大な法令違反を行うような法令遵守意識を欠いた者がロッテホールディングスの取締役としての適格性を有していないことは明らかです。

 

そのような者が取締役に就任することを認めることは、ロッテホールディングスとして法令遵守を軽視していることを意味しているにほかなりません。そのような法令遵守を軽視する姿勢は、ロッテホールディングスが法令に違反し又は法令に違反する可能性のある行為を行うリスクを格段に高めるのみならず、そのような姿勢を対外的に示すことよりロッテグループ全体のコンプライアンス及びコーポレート・ガバナンスに対する各国における社会的信用を喪失させ、ひいては企業価値の毀損を招くものであって、あってはならないことです。

 

以上の理由から本議案を提案いたします。