深刻な労使対立を招くお手盛り経営
2022.01.28

韓国のロッテ百貨店の労組が、人事制度の改悪を改めるように主張して、ロッテ百貨店本店の前で無期限の座り込みを開始したという報道がありました。

「自分の生存だけを図るロッテ経営陣、ビジョンを提示せよ」

 

ロッテ百貨店労組、ロッテ百貨店本店先で無期限の座り込み突入

 

韓国語原文はこちら

このブログでも以前から繰り返し指摘しているとおり、収まることのない業績悪化の状況の中で、従業員には過去最大のリストラを強いる一方、経営トップにいる重光昭夫は高額の役員報酬を得て、さらに巨額の配当も得ていることが報じられています。

 

このような状況では、従業員の方々の怒りと不満が募るのももっともな話だと思います。

 

ロッテ創業者の重光武雄は、包み隠さずに言えば、労働組合に対して必ずしも積極的に理解しようとはしなかったかもしれません。しかし、社員の雇用を何よりも重要なことの一つとして捉えていたことは間違いありません。自身の過去の実績を周囲に自慢することのなかった重光武雄ですが、会社の都合で社員をクビにしたことがないということを唯一の自慢として誇らしく語っていたことをよく覚えています。

 

ロッテの創業精神に立ち返るべきときが来ていると強く感じます。