韓国ロッテ百貨店「江南店」リニューアル不発で幹部の離職が相次ぐ
思い出される「ロッテ持株デザイン経営センター」の空振り
2025.10.24

2022年に「江南1位デパート」を掲げ、ロッテ百貨店江南店のリニューアルを実施しましたが、ロッテ百貨店江南店の売上は、約2,450億ウォン(日本円で約260億円)にとどまり、新世界デパート江南店が売上約2兆ウォン(日本円で約2,120億円)をはるかに下回るだけでなく、ロッテ百貨店の地方店にも劣る水準に陥っている状況だと、朝鮮日報で報道がありました。

また、招聘したクリエイティブ・ディレクターとの契約は終了し、外部から登用した主要幹部の離職が相次いでいるようです。

 

過去には、韓国ロッテグループトップの重光昭夫の強い意向により、同様に外部から人材を招聘して「ロッテ持株デザイン経営センター」を2021年に設立しました。しかし、約1年5カ月後の2023年にデザイン経営センター長が辞任に至りました。

 

当時の報道では「一部ではロッテとの不協和音があったのではないかという疑問も提起される」と指摘しています。その後、このセンターの目立った取り組みは見かけていません。

 

シン・ドンビン「迎え人材」ペ・サンミンロッテデザインセンター長突然の「退社」… 「後継なし」

2023/2/12 アイニュース24

https://www.inews24.com/view/1566262

(※ニュース原文は韓国語です。)

 

グループトップは、現場の意見を聞かずに表面的に派手な施策ばかりを行うのではなく、日々現場を支える販売員や従業員の声を丁寧に聞き、お客様のニーズを汲み取って、経営として一つひとつ改善していくことが極めて重要です。

 

それに実行できないようでは、「経営者失格」と言わざるを得ません。

【単独】ロッテ百貨店、外部スカウトCD(Creative Director)全員退社··· 「江南1位戦略」揺さぶり

2025/10/2 朝鮮日報

https://biz.chosun.com/distribution/channel/2025/10/02/2FDRNEPJUJGHRDCE253WZDVV3Q/?utm_source=naver&utm_medium=original&utm_campaign=biz

 

  • 2022年にチョン・ジュノ代表が就任後、「江南1位デパート」を掲げて招聘したクリエイティブ・ディレクターのクォン・ギョンホなど、江南店リニューアルを担当した全てのクリエイティブ・ディレクターが契約終了。業界初の試みだったが、3年で頓挫。
  • ロッテは当初、江南店を「GINZA SIX」や「SKP-S」型の“ニューラグジュアリーデパート”に変革する構想を掲げ、2年間で1兆4000億ウォン超を投資予定としていた。
  • しかし、主要幹部の離職が相次ぎ、新世界やルイヴィトン出身の役員も次々に退任。
  • 江南店の売上は約2450億ウォンにとどまり、新世界・現代の江南店舗と大きな差があり、地方店にも劣る水準。ブランド誘致も失敗。
  • 流通業界関係者は「チョン代表が迎え入れた人事が相次いで退社し、ロッテが再び伝統的な『純血主義』基調に回帰するのではないかという話も出ている」と話している。