ロッテのリストラ報道に思うこと③ ‐社員に苦痛を強いて、自分は巨額の配当を得る。これが経営のあるべき姿か‐
2021.03.15

ここ最近、連日繰り返されているロッテのリストラ報道を受けて、昨年3月に愚弟が日経新聞で話していたインタビューを思い出しました。

 

 

当時、私はこの報道を目にして、約16万人もの社員を抱えるロッテグループで、現場を支えてくれている多くの社員たちの雇用に関わる重大な内容を、あたかも前向きな発表でもするかのように、平然とインタビューで話している姿勢に非常に強い違和感と憤りを覚えました。

 

この中で語られている「過去の成功体験はすべて捨てる」などということは、事業に成功していればこそ説得力を持つ話なのであって、業績不振でリストラに追い込まれた状況で、本来経営者であれば恥じ入るようなことを得意気に語っていいような話ではありません。

 

もっとも、このインタビューにはリストラの対象となる韓国国内からも批判の声が上がり、なぜこのような重大なニュースを間接的に聞かなければならないのかとバッシングされていました。経営者であれば、当事者となる方々への説明責任を果たすのが第一であり、このような批判はもっともなことだと思います。

 

このインタビューは経営者としての倫理観・責任感に強い疑問を抱かせる出来事の一つでしたが、やはりと言うべきか、大変残念ながら、それを裏付けるようなニュースがまた報じられています。

 

これまでロッテグループの発展に力を尽くしてくれた数えきれないほどの多くの社員たちが今まさに大規模なリストラで退職の憂き目にあっている真下、自身は配当の名目で約22億円(224億ウォン)もの多額の現金を受け取っているという実態が明らかにされています。

 

 

私は現在ロッテグループから遠ざけられている身なので直接知る由もありませんが、韓国国内で巨額配当を受け取っているという同種同様の報道はいくつも見られますので、これは事実なのでしょう。

そして、さらに驚くべきことに、グループの多くの会社が赤字や業績低迷に苦しんでいる中で、ロッテ持株、ロッテケミカルなど6つの系列会社で合計62億8000万ウォン(約6億2千万円)の役員報酬を受け取っているということも報じられています。

 

無軌道な経営の歪みで多くのグループ会社が業績不振に苦しみ、多くの社員たちが退職勧奨を受けている中で、このようなことが許される道理はありません。役員報酬も含めて即刻全額返金すべきであることは明らかです。

 

ロッテホールディングスの取締役会はこのような状況をちゃんと把握しているのか。知っていて放置しているのか、誰も何も言えない状況なのか。いずれにしても、極めて異常な状況だと思わざるを得ません。